第1章 補遺 04
リミバルと記憶の関連性および記憶改竄による戦力増強案
要旨
本報告書では、リミバル保有者に対する記憶改竄実験の結果を分析し、戦力増強への応用可能性を検討する。
背景
リミバル保有者が自身の想像を超える能力を発揮できないことは、先行研究によって実証されている。
先行研究では、ウィグが我々イノグを上回る想像力を獲得しない限り、リミバルは脅威にはならないと結論づけている。
現状、確保された捕虜の処遇は処分以外の選択肢が乏しい。
そのため、捕虜を戦力として再利用できる技術の確立は戦略的価値が高い。
方法
感情による誤差を排除するため、被験体を自我喪失状態に置いた。
筋力量に関する記憶を上書きし、肉体の筋肉量の変化を計測した。
結果
記憶内の筋力量と実際の筋肉量の間に比例関係が確認されたが、実測値は記憶内の筋力量より低い値を示した。
考察
本結果は、リミバルが改竄された記憶の影響を受けることを示す。
適切な記憶を付与することで、本来発揮できない能力の誘発が可能であると考えられる。
応用提案
コンピュータによる仮想空間を使用し、過酷な環境下で人格を形成することで記憶を生産する。
優秀な記憶を複製し、リミバル保有者に上書きすることで、捕虜の戦力化が可能となる。
また、記憶の生産の過程で強制的な忠誠命令を植えこむことで、安全性も確保できる。
課題
実測値が記憶内の筋力量よりも低い値を示した原因は未解明であり、生産された記憶の力を十分に発揮できない可能性がある。
結論
記憶の生成および上書きによる戦力増強は実現可能と推測される。
以上